ごあいさつ

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私は茨城県取手市取手駅東口徒歩0分の場所にある取手総合法律事務所で弁護士をしております。

顧問先:伊藤忠商事・住友化学関連会社,取手市商工会,取手市内マンション管理組合,医療法人,大手損害保険会社

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主な受任事件

  • 民事事件(交通事故,債権回収,離婚,相続,契約トラブル)
  • 刑事事件(交通事故,逮捕後の対応,執行猶予判決の取得,示談の成立)
  • 破産・民事再生・債務整理(借金の整理,過払金の請求)
  • 会社顧問(債権回収,講演,顧客対応,クレーマー対策,下請法)

仕事を行う地域は,下記のようになっております。

  • 茨城県県南(取手・守谷・龍ヶ崎(竜ヶ崎)・土浦・つくば・常総・下妻)
  • 茨城県央(水戸)
  • 千葉北部(我孫子・柏・松戸)
  • 千葉県央(千葉・船橋・市川)
  • 東京都内


事務所概要
〒302-0004 茨城県取手市取手2丁目2番3号 TRDビル2階
取手総合法律事務所
TEL 0297(72)8090 FAX 050(3745)0085

平成28年度:茨城県弁護士会土浦支部支部長
平成30年度:茨城県弁護士会副会長および関東弁護士会連合会理事
現職:関東弁護士会連合会 消費者委員会副委員長,取手市役所 政治倫理審査会委員,茨城県弁護士会 地域司法充実推進委員会副委員長・消費者委員会副委員長・事務局運営室室員・弁護士会照会調査室室員
詳細な経歴は,以下のリンク先をご確認下さい。
www.facebook.com

取締役が退任後,退任前の会社と同種の事業を行えるのか(結論:原則として行えるが,場合によっては賠償責任が発生する)

会社法では,取締役が在任中,許可なく会社と同種の事業をすることを禁止しています。

会社法356条 取締役は,次に掲げる場合には,株主総会において,当該取引につき重要な事実を開示し,その承認を受けなければならない。
1号 取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするとき。

この規定は取締役の在任中の規定で,取締役が退任した後については規定がありません。

では,取締役は退任後,会社と同種の事業をしてはいけないのでしょうか。いわゆる競業避止義務が認められるのかが問題となります。

取締役は,退任後,自己の知識,経験および技能を活かして会社と同種の事業を行うことができます(職業選択の自由,営業の自由)。

ただし,取締役が在任中に知った(自ら開発したものではない)会社の営業秘密を利用して競業を行えば,不正競争防止法に違反することとなります(不正競争防止法2条1項7号)。

このほか,退職者が社会的に許容される範囲を逸脱するような態様で競業行為を行った場合には,不法行為責任を負うことになります(東京地判昭和51.12.22判タ354号290頁,大阪地判平成14.1.31金判1161号37頁,東京地判平成17.10.28判時1936号87頁,会社法コンメンタール8 72ページ)。

会社は,取締役退任後も,特約によりその者の競業行為を制限することはできます。しかし,退任した取締役の職業選択の自由を保障するため, そのような特約は無制限に許されるわけではなく, あまりに広範な競業禁止特約は公序良俗に反して無効になります(民法90条)。

会社の取締役に限らず,従業員等が退職した後に同種事業をしているとして紛争になることが近年増えています。会社側としては,退職時に適切な手当をする必要がありますし,逆に退職・退任した側としては競業避止義務を負わないのにもかかわらず賠償金を支払えと請求されることもあるようです。

いずれの場合も,弁護士に相談して,適切な解決を求めることが必要な場面でしょう。

総務省 競争ルールの検証に関するWGにてヒアリングを受けました

昨年末に,私が所属している関東弁護士会連合会消費者委員会において起案した携帯電話につきオンライン解約を求める意見書を,関東弁護士会連合会理事長名で発出していただきました。

www.kanto-ba.org

意見書発出の後,総務省の競争ルールの検証に関するWG(携帯電話についてのワーキンググループ)で意見聴取をさせて欲しいとの連絡をいただきました。

そのため本日,私は関東弁護士会連合会消費者委員会副委員長として出席,意見を述べさせていただきました。

www.soumu.go.jp

NTTドコモ,楽天モバイルについてはオンラインでの解約が可能となっていますが,まだオンライン解約に対応していない携帯電話事業者もあります。

携帯電話事業者各社,オンラインで新規契約ができるのに,オンラインで解約できないというのは契約者の解約権の制限になるのではないかと考えています。

また,このように解約を複雑化する手法は,「ダークパターン」と分類され,アメリカ・EUにおいては法規制がされる状況になりつつあります(日経新聞の記事参照)。

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事業者と契約者の間にはどうしても力関係が発生してしまい,契約者の権利を保護するためには国による法規制や,行政によるモニタリングや提言が必要になります。

今日の意見聴取が,その一助になれば幸いかと思います。

異議申立により後遺障害認定がされた場合の不法行為の起算点はいつか(結論:症状固定の診断時点)

交通事故によって受傷し,後遺障害認定のための申請(事前認定又は被害者請求)をしたにもかかわらず,後遺障害が認められないことがあります。

このとき,被害者の方が後遺障害認定に対して異議申立を行い,その結果,後遺障害等級の認定がされたとします。

この場合,交通事故に関する損害賠償請求権の消滅時効の起算点は,いつになるのでしょうか。

具体的には,

令和2年2月1日 交通事故発生

令和2年8月1日 症状固定の診断

 令和2年10月1日 事前認定を申請したが,非該当の認定がされた日

令和2年12月1日 前記非該当の認定に対して異議申立をして,14級9号が認定された日

という場合に,交通事故に関する損害賠償請求権の消滅時効の起算点が,令和2年2月1日,令和2年8月1日,令和2年10月1日,令和2年12月1日のいずれになるのか,ということが問題になります。

このような場合,一見,後遺障害が認定された令和2年12月1日が,後遺障害を含めた損害賠償請求権の消滅時効の起算点のようにも思えます。

しかし,このような場合,症状固定の診断がされた令和2年8月1日が,損害賠償請求権の消滅時効の起算点とされていることに注意が必要です。

この点,「遅くとも上記症状固定の診断を受けた時には,本件後遺障害の存在を現実に認識し,加害者に対する賠償請求をすることが事実上可能な状況の下に,それが可能な程度に損害の発生を知ったものというべきである。自算会による等級認定は,… 被害者の加害者に対する損害賠償請求権の行使を何ら制約するものではないから,上記事前認定の結果が非該当であり,その後の異議申立てによって等級認定がされたという事情は,上記の結論を左右するものではない(最判平16・12・24)」と最高裁で判断がされています(損害賠償請求における不法行為の時効131ページ)。

なお,大阪高判平6・1・25では,後遺障害を,①受傷時から相当期間経過した後のある時点で受傷に起因する後遺障害が初めて現われた場合(受傷当時においては当該後遺障害の発生を通常予想し得なかった場合),②受傷の部位と程度に照らすと,具体的な後遺障害の等級は別として,後遺障害の発生を一応一般的,抽象的に予見することができるものの,引き続き治療を継続中であって,症状が固定していない場合(結局,その後治癒せずに後遺障害が残り,症状が固定した場合),の2つに区分けした上で,それぞれの時効の起算点を決めています。

ちなみに,東京地裁交通部では,後遺障害が発生している場合,後遺障害による損害のみならず,それ以外の治療費・休業損害等を含めて症状固定時までは時効は進行せず,さらに後遺障害が発生しなくとも,治療を継続しておりいまだ損害額が確定していない段階で消滅時効を進行させるのは妥当でないとの考え方から,傷害損害は治癒時まで時効が進行しないとする扱いをしているとのことです。

ただし,大阪高裁管内ではこのような取扱に反対しているようで,裁判所の考え方にも差があります。

財産開示期日の呼出状を公示送達の方法により送達したが不出頭の場合,処罰されるのか(結論:正当な理由の有無による)

令和元年の改正民事執行法で,債権者から債務者に対する財産開示手続の制度が強化されました。

裁判所は,財産開示手続の実施決定をしたときは、当該決定を債務者に送達しなければなりません(民事執行法197条4項)。

また,財産開示期日を指定したときは,開示義務者(具体的には債務者又はその法定代理人若しくは代表者)を期日に呼び出さなければなりません(民事執行法198条1項)。

決定や呼出状の送達は,債務群等の住所に宛てて特別送遠の方法によって行われるのが原則です。ただ事案によっては,債務者等の住所が不明であるためその住所に宛てて送達をすることができないこともあり得ます。
そのような場合には,改正民事執行法のもとでは,個別具体的な事案の内容によっては,公示送達の方法により呼出状を送達することが許容され得ると考えられます(民事執行法第20条による民事訴訟法第110条の準用)。
この点,従前だと財産開示手続の実務では公示送達の方法によることはできないという考え方もありました。
しかし,今後は,改正法により第三者からの情報取得手続が導入されたことにより,債権者は,財産開示手続を実施した後に,不動産に関する情報取得手続や給与債権に関する情報取得手続を実施することができます。
そのため,債務者等の住所が不明である場合であっても,手続を実施する意義があると考えられることから,公示送達の方法によって決定や呼出状を送達することを制限する理由はないと考えられます。

では,公示送達の方法によって呼出をされたが,債務者等の開示義務者が出頭しなかった場合,開示義務者は処罰されるのでしょうか。

「民事執行法第213条 次の各号のいずれかに該当する者は,六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する

5号 執行裁判所の呼出しを受けた財産開示期日において,正当な理由なく,出頭せず,又は宣誓を拒んだ開示義務者」

という条項が問題となります。

公示送達による呼出の場合は,開示義務者の不出頭に「正当な理由」があったか否かが問題となります。

「正当な理由」の有無は裁判所の判断に委ねられますが,個別具体的な事案における事実と証拠に基づいて,「正当な理由」があったかが判断されることになります(Q&A令和元年改正民事執行法制38ページ)。

一般論としては,公示送達の場合には呼出に応じないことにも一定の理由があると思われるため,「正当な理由」があるものとして処罰まではされないことが多いでしょう。

しかし,財産開示手続に至るまでの事実の経緯と証拠に基づき,意図的に裁判所の呼出を無視したため,裁判所が公示送達の方法によらざるを得なくなったような場合には,「正当な理由」があるとは言えないと判断されることになろうかと思います。

この解釈は公示送達の場合を念頭に置いていますが,特別送達ではなく,付郵便送達による呼出をした場合にも,この趣旨はあてはまると私見では考えます。

当事務所では令和元年民事執行法改正に基づき第三者に対する財産開示手続を行った経験があります。債権回収は困難な場合もありますが,いろいろな手続を知っておく必要はあると思います。

家事事件において裁判官の忌避はいつまでできるか(結論:原則として裁判官の面前において事件を陳述するまで)

裁判手続では,裁判官には予断を持たずに審理をしてもらい,中立公正な立場から判断をしてもらう必要があります。

この点,事件当事者と裁判官に身分関係等がある場合には,裁判官の除斥という制度が定められ,除斥される場合の要件が手続法で法定されています。

では,裁判官に除斥される要件がないけれども,裁判手続の公正さを疑わせる事情がある場合には,どのような手続がされるのでしょうか。

例えば,当該事件の一方当事者が裁判官の内縁の妻であるとか,親戚または友人で特別懇意な関係があるとき,あるいは逆に怨恨関係にあるとき、当該事件の勝敗や結果に特に経済的な利害関係を有するとき,当該事件について私鑑定書を出したことがあるときなどが挙げられます。

このような事情がある場合,当事者は裁判官を「忌避」するという申立ができます。

ここで,忌避の申立はいつまでできるのでしょうか。

たとえば,調停や審判が終盤になったときに,忌避申し立てすることもできるのでしょうか。

この点,家事事件手続法では,11条2項で「当事者は、裁判官の面前において事件について陳述をしたときは、その裁判官を忌避することができない。ただし、忌避の原因があることを知らなかったとき、又は忌避の原因がその後に生じたときは、この限りでない。」と定めています。

いつまでも忌避申立てを許すことは手続遅延をまねくおそれがあります。

そこで当事者が,裁判官の面前において事件について陳述をしたときは。原則として忌避権を失うものとされています。これは当事者が担当裁判官を知りながらこれを信頼する態度を示したものとみられるからです。

ここにいう陳述とは,民事訴訟法12条の場合と異なり,本案に関するものに限らず,期日の延期申請や審判申立て却下の申立てなど,手続上の陳述も含まれると解されます(新基本法コンメンタール 人事訴訟法・家事事件手続法142ページ)。

ネット上では弁護士が「いつまででも申し立てできる」と回答している内容が見受けられますが,そのような解答は誤りということになります。

上記の申立権喪失の例外として,忌避の原因があることを知らなかったとき,または忌避の原因がその後に生じたときは、なお忌避申立が可能です(本条2項但書)。

ただし,忌避事由の不知または忌避事由の発生については,その事情を疎明しなければなりません(家事手続規則10条3項後段)。

これらの疎明を怠ったときは,忌避の申立ては却下されることになります。

なお,忌避事由の不知には,過失の有無を問われませんが,当事者,法定代理人または訴訟代理人のいずれかが知っていれば不知とはならない,と解されています。

不法行為の損害賠償につき時効は何年か(結論:生命身体については5年または20年)

交通事故によって大きな怪我をしてしまった場合,怪我の治療期間が年単位でかかることがあります。

また,交通事故の加害者がわからず,交通事故の発生時から総統の年数がたって加害者が判明する場合もあります。

このような場合,交通事故による損害賠償請求権が時効によって消滅してしまわないかが問題となります。

この点,改正前民法では,不法行為による損害賠償請求権は請求することができるようになってから3年で消滅時効が完成すると定めていました。

また,加害者がわからないような場合,20年が経過すれば権利行使できなくなる(除斥期間との解釈)とされていました(最判平成元.12.21)。

しかし,改正後の民法では不法行為の消滅時効につき特則が設けられ,人の生命身体を害する不法行為についての短期消滅時効は5年とすることが定められました(改正後民法724条の2)。

また,20年の期間についても,「次に掲げる場合は,時効によって消滅する」とした上で,前記の主観的起算点から3年の権利消滅期間と並べて「不法行為の時」(客観的起算点)から20年で消滅すると規定し,長期の権利消滅期間もまた消滅時効であることを条文上明らかにして,この期間制限が除斥期間であると解釈していた従来の判例・通説を積極的に否定しています。

例えば事故から20年経過直前に症状固定とされ, 自賠責保険における後遣障害等級認定がその後になされたために訴訟提起が20年経過後になった場合(水戸地裁下妻支判平成25.10.11)などでは20年の消滅時効が問題となりえます。改正民法施行後は,被害者は20年経過前に時効中断を行うことが可能になり,かつ20年経過後であっても,時効中断がなされなかった事実経過もふまえ,債務者(加害者)による時効援用が信義則違反等になるかが検討されることになります(民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(2017)下巻 103ページ)。

そしてこの改正により,例えば交通事故で大きな怪我をしてしまい,後遺障害認定がされるまで4年かかってしまったとしても,怪我について損害賠償請求権が消滅することはなくなりました。