AMD Ryzen/Radeon 610MとPaperlike253(E-inkモニター)の相性問題

しばらく使っていたPCの調子がどうにも悪く(これはこれで別の原因があったようですが)、パソコンを買い換えました。

これまではlenovoのPCを使用していましたが、MINIS FORUMのMS-A2にしました。


 

3年前にeBayで購入したU2 NVMe SSDを接続したら、SSDの厚みが15mmでカバーが閉まらなかったのでバラック運用です。

ビデオカードを追加でインストールすると、ビデオカードのドライバーをインストールするまで異様にWindowsの動作が重くなる以外は、セットアップはおおむね問題ありませんでした。

ただDasung Paperlike253(E-inkモニター)を接続したところ、はじめて見る現象が発生。

本来、モニターの左端に表示される映像が右側に表示されてしまっています。
そして、画面表示に明らかにちらつきが見られました。

しかもこの現象、Windowsスタート前の、パソコン起動時のメーカーロゴ表示時点で発生しています。つまりWidowsドライバーの問題ではなく、ハードウェア的な問題である可能性が極めて高いということです。

MS-A2のUSB Type-CコネクタからDisplayPort変換アダプターを使用して出力していたので、問題切り分けをしてみました。

  1. USB Type-Cコネクタのうち、HDMIポート側のコネクタでPaperlike253(E-inkモニター)に接続した場合に発生する。もう1つのUSB Type-Cコネクタでは発生しない。
  2. USB Type-Cコネクタのうち、HDMIポート側のコネクタ接続では、変換コネクター、ケーブルを交換しても発生する。
  3. USB Type-Cコネクタのうち、HDMIポート側のコネクタ接続で、Paperlike253(E-inkモニター)と接続した場合のみ発生する。HDMIポート側のUSB Type-Cコネクタ接続でも、一般的な液晶モニターと接続した場合は問題なく接続できて映像の乱れなどは発生しない。

結論的には、Radeon 610Mのハードウェア的な実装の問題で、Paperlike253(e-inkモニター)に接続した場合に問題が出るのではないかと思われます。

E-inkモニターの入力/出力が独特で、Paperlike253はリフレッシュレートが40Hzになっていて、通常のモニターとはかなり異なっています。
本来左側にあるべきタスクバーやスタートボタンが右側に回り込んで表示される現象は、「水平同期(H-Sync)の不整合」または「タイミング・パラメータの誤認」が原因のようです。
E-inkモニター(Dasung製品等)は、一般的な液晶モニターと異なり独自のコントローラーを介して描画を行います。GPU(Radeon 610M)が送出する信号のタイミング(水平帰線期間など)と、モニター側のコントローラーが期待するタイミングが微細にずれることで、走査の開始位置が誤認され、画像が「回り込む(Wrap-around)」現象が発生します。

ハードウェアの問題なので、回避策は、USB Type-Cコネクタのうち、HDMIポート側のコネクタをE-inkモニターでは使用しないことしか方法はないように思います。

かなり限定的な環境でしか発生しない問題ですが、Ryzenの内蔵GPUを使用する場合、モニターとの同期機能はどのGPUでも同じ可能性が高く(つまり同じ問題が発生しうる)、意外に再現性があるかもしれません。
もし同様に困っている方がいれば、ご参考までに。