ビジネスで失敗する人の10の法則を読み終わりました。
この手の本には珍しく,「成功する方法」ではなく「失敗する方法」に焦点が当てられているのが特徴です。
成功する方法というのは状況や業種,個人の資質によって千差万別ですが,失敗する方法には変わりがないということなのでしょう。
さて,その法則ですが
- リスクをとるのを止める
- 柔軟性をなくす
- 部下を遠ざける
- 自分は無謬だと考える
- 反則すれすれのところで戦う
- 考えるのに時間を使わない
- 専門家と外部コンサルタントを全面的に信頼する
- 官僚組織を愛する
- 一貫性のないメッセージを送る
- 将来を恐れる
とあり,補足として
11.仕事への熱意,人生への熱意を失う
という法則があげられています。
ありきたりな書籍と違って,単純ながら耳の痛い内容だと思います。中小企業の経営陣の方にもお勧めです。
とはいえ,こういう本を読もうと思うような方々であれば,それほど心配はいらないと思いますが。
弁護士としては,法則4の「反則すれすれのところで戦う」が一番危険だと感じました。弁護士でも危ない橋を渡り,事件屋と同等になってしまう方もいないわけではありません。
事件屋と弁護士の違いは,法の枠内で目的を達成するかどうかであり,この基準を踏み外すと社会の闇におちることになるので,本当に気をつけないといけません。