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不貞行為の立証はどこまで必要か

離婚が問題となるとき,夫婦の一方の不貞行為,いわゆる不倫関係が原因となることは多々あります。
不貞行為とは,「自由な意思に基づいて,配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」をいいます。
では,この「不貞行為」について,裁判で争いになった場合,どこまで立証しなければならないのでしょうか。
この点について多数の裁判官の認識は,「性的関係をもったことまでの立証は通常難しいし,そこまでは必要ない」というものだと思われます。
具体的な基準として,「正当化されない親密な交際の事実」が立証できれば,離婚請求は認められ,かつ慰謝料請求も認められることになります(家族法―専門弁護士養成連続講座〈平成17年度〉16頁)。
例として,配偶者が異性とホテルに入る写真や,そのような約束をしているメールがあれば,「性的交渉」があったか不明確だったとしても,「正当化されない親密な交際の事実」はあったと認められることになるでしょう。
つまり,そのような証拠が出てしまったときに,訴えられた側が「性的関係はなかったから離婚原因はない」という反論をしても,離婚訴訟の場合あまり意味はないということになります。